コチドリ子育て観察日記(上)

コチドリ子育て観察日記(上)

毎年営巣するコチドリの記録です。

会社の敷地内に毎年なん10年も営巣しているコチドリ。
昨年の記録はこちらにありますが、昨年の営巣場所は会社の玄関から数メートルの車道脇で、4羽のひなが孵ったもののうち1羽が車に轢かれてしまいました。

今年は、人の出入りが少なくて車道からも遠い場所に営巣してもらいたい・・・。

そこで、敷いたばかりの新しい砂利が好きなコチドリの性格を利用し、「春先に砂利を敷いて安全な場所にコチドリを誘致する」という作戦を実行しました。

2月16日、コチドリが渡って来る前に、過去に何度もコチドリ親子の観察記録のある「ここだ!」という場所に砂利を敷きます。
砂利は、ホームセンターで売っている中粒の20kgパックを5袋、計100kg。
カモフラージュのためのコチドリと同大の石や、ひなが隠れるシェルターとしてブロックを置きました。
実際敷いてみると、狭い範囲に浅くしか撒けず、そんなに少ない量では絶対無理という声もありましたが…。

▼結果、思いが通じたのか、営巣してくれました!
中心部ではなく、思いのほか隅っこに皿状の巣ができていました。青丸の位置です。
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▼4/23 コチドリが座っているのを初めて発見。
縄張りを決めたコチドリは、砂利の上に何箇所もくぼみを作り、その中から一つを選んで巣とします。
くぼみを作るため、ぐりぐりと体を埋め込む仕草を繰り返します。
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▼卵を産む前からイメージトレーニングのようにしばらく座っています。
「こんな都合のいい場所に敷かれた砂利…あやしい…」とは思っていないようです。
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▼5/8 卵を2個確認。 5/12 には3個を確認。結局3個以上は産みませんでした。
卵が1~2個の時点ではほとんど巣を空けており、本格的な抱卵は3個を産み終わった時点から開始されました。
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▼6/1 抱卵のため下面の羽根が乱れたコチドリ。24~25日間の抱卵期間が終わり、ひなが生まれたのは翌日のことでした。
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